MT4とMT5の違いは、海外FX業者の対応数と機能性です。
MT4とMT5の違い
- MT4:ほぼすべての海外FX業者で使える「定番」
- MT5:導入企業が増えている「次世代版」
MT4とMT5はプログラムが違うので、互換性はありません。そのためMT4用のインジケーター(取引指標)やEA(自動売買ソフト)を、MT5でそのまま使うことはできません。
すでにMT4を使っている人はそのままMT4を、これから使う人はMT5がおすすめです。
海外FXでは1つの会社で複数口座を開設できて、口座ごとにMT4(MT5)を使えます。そのため迷ったらまずは定番のMT4を使ってみて、慣れたらMT5と比べてみるのも良いと思います。
【初心者向け】MT(メタトレーダー)とは
MT:MetaTrader(メタトレーダー)は、世界的なFXの取引ツール(プラットフォーム)です。ロシアのソフトウェア企業、メタクオーツ社が開発しました。
国内ではFX会社が独自の取引ツールを開発し、差別化を図ってきました。国内FXはトレーダーの注文を業者が抱えるので、独自ツールの方が管理しやすいからです。
またMTはカスタマイズの自由度が高いので、すべて自由にすると逆に選びにくという日本人の国民性を考慮したのかも知れません。
中には利用ニーズに応えるために、日本人向けに使いやすく提供する国内業者もいます。
対して海外FXはトレーダーの注文を、業者がそのまま市場(金融機関)に流します。自由で透明性の高いMTと相性が良いため、定番のプラットフォームになっています。
MT4とMT5のスペック比較表
MT4とMT5のスペックを比べてみます。
MT4 | MT5 | |
---|---|---|
対応業者 | ほぼ100% | 40%ほど |
スタート | 2005年 | 2010年 |
2019年の更新 | 2回 | 6回 |
時間足 | 9 | 21 |
インジケーター | 30 | 38 |
グラフィックオブジェクト | 31 | 44 |
板注文画面 | × | △ |
指標カレンダー | × | ◯ |
ネッティング | × | ◯ |
口座間の資金移動 | × | ◯ |
MT4はほぼすべての海外FX業者で使えますが、MT5はまだ半数いません。2020年3月時点のアップデートはそれぞれ1回ずつですが、2019年の回数を比べるとMT5に力を入れています。
そしてMT5の板注文画面(板情報)は、海外FX業者によって対応が変わります。
(参考)板情報が見れる海外FX業者
専門用語をカンタンに解説
- 時間足
1本のローソク足を描く時間 - インジケーター
トレードの指標、シグナル - グラフィックオブジェクト
チャートの描写に使う素材 - 板注文画面(板情報)
画面の価格をタップする注文機能(株でおなじみ) - 指標カレンダー
各国の機関が発表する経済指標 - ネッティング
ポジションを相殺して差額を決済(決済額を減らして手数料削減)
時間足の違い
MT5の方が表示できる時間足の種類が多いです。ただ個人的には、MT4の時間足で不便は感じていません。
共通の時間足
- M1(1分足)、M5(5分足)、M15(15分足)
- M30(30分足)、H1(1時間足)、H4(4時間足)
- D1(日足)、W1(週足)、MN(月足)
MT5だけの時間足
- M2(2分足)、M3(3分足)、M4(4分足)
- M6(6分足)、M10(10分足)、M12(12分足)
- M20(20分足)、H2(2時間足)、H3(3時間足)
- H6(6時間足)、H8(8時間足)、H12(12時間足)
インジケーター、EAの互換性と変換
標準のインジケーター搭載数はMT5の方が多いですが、世の中にはトレーダーやエンジニアが開発・カスタムした独自のものも多数あります。
私も最初は国内のFX業者を使って、MT4にカスタムインジケーターを導入していました。
稼いでくれるインジケーター
この2つのインジケーターはよく使っていて、1トレード5,000円〜1万円の勝ちを積み上げてくれました。
今も現役で、海外FX業者でも使っています。
MT4はMQL4、MT5はMQL5と別のプログラムで書かれているため、互換性はありません。そのためMT4用に作られたインジケーターやEAを、そのままMT5で動かすことはできません。
ですがコンバーターと呼ばれる変換ソフトを使って、MT4からMT5に移行(移植)はできます。MT5が出始めの頃は有料版が多かったですが、今は無料版も増えています。
複数を同時に稼働させる時のスピードと負荷
海外FXでは基本的に、1つの会社で複数の口座を持てます。そして口座ごとにMT4(MT5)を使えるので、1台のパソコンで同時利用も可能です。
MT5はMT4に比べて多機能なので、メモリ消費量が多いです。メモリ消費が増えたといっても今のパソコンなら影響ないレベルなので、動作スピードも向上しています。
ただし複数を同時稼働すると、MT4に比べてパフォーマンスが下がる可能性があります。
そのためMT5を複数動かして「重いな」と感じたら、MT4に切り替えることも有効です。
スマホアプリは外出中やスキマ時間に便利
スマホアプリは、iOS(Apple Store)とAndroid(Google Play)でそれぞれダウンロードできます。ワンタップで口座の切り替え(アカウントのログイン)ができるので、便利です。
スマホアプリでできること
- 気配値やチャート確認
- オンライントレード
- テクニカル分析
- 標準インジケーターの挿入
- 取引履歴のチェック
ただしカスタムインジケーターの挿入と、EAの稼働開始・停止はできません。外部インジケーターの導入とEAの操作は、PCのダウンロード版で行いましょう。
まとめ
MTは世界的なFXプラットフォームです。世界基準のインジケーターやEAを使って、自分だけの自由なトレードを楽しめます。
借金リスクなしでハイレバレッジの、海外FXにピッタリです!
2019年以降のアップデート数を考慮すると、今後の主流はMT5です。そのため初めての人はMT5、すでに使っていたり不安なら定番のMT4がおすすめです。
1人で口座は複数持てて、口座ごとにMTを動かせます。まずは1つ使ってみて、必要に応じて追加で口座を増やしましょう。