海外FXでは、口座間の両建てを禁止する業者が多いです。
一般的に禁止のやり方
- 同じ業者の別口座(口座1で買い、口座2で売りなど)
- 異業者同士の口座(業者Aで買い、業者Bで売りなど)
口座をまたいだ取引が禁止されやすいのは、ゼロカットとボーナスの悪用を防ぐためです。それぞれ海外FX特有のサービスで、損失補填や追加資金でトレーダーをサポートしてくれます。
サービスは管理コストがかかるので、両建てによって不本意なコスト拡大を防いでいます。
しかし中には、両建てが自由な業者(アキシオリーやトレードビュー)もいます。制限がないので、口座間や別業者で両建てしたい時に最適です。
個人の場合は確定損益に課税されるので、両建てを使って年末に損益調整もできます。
禁止行為と2つの理由
海外FXでは一般的に、口座をまたいだ両建ては禁止されています。口座をまたぐとは同じ業者の別口座や、違う業者同士を使うことです。
理由は海外FX特有のサービス「ゼロカット」と「ボーナス」の悪用を防ぐためです。
ゼロカットとボーナス
- ゼロカット
口座残高のマイナスをゼロに補填
参考:ゼロカットの仕組み - ボーナス
証拠金に追加されて取引に使える
参考:無料トレードができる業者
両方とも、トレーダーに安心して取引してもらうためのサービスです。海外FX業者の主な利益は、取引手数料(スプレッド)だからです。
そしてどちらも管理コストがかかっています(基本自動で一部手動)。
そのため口座間の両建てによって、リスクヘッジのためだけに乱用されることは本意ではありません。
ばれたらまずは確認と注意が入る
もし違反行為が見つかったら、まずは担当部署から確認と注意が入ります。
各社スタッフに確認したところ「対応は状況と程度によるため、明確な基準は事前に伝えられない」という回答が多かったです。
(タイタンFXのチャット回答)
そのため禁止取引をしたつもりがなければ、確認を受けた時点ですぐに回答と修正をすれば問題ないと思います。
逆に注意を受けても取引を続けたり損害が大きければ、口座停止などの対応もあり得るとのことでした。
異業者間両建ての稼ぎ方
異業者間の両建ては、スワップポイントとハイレバトレードに便利です。
スワップポイントはFX会社によって設定が変わります。
そのため受け取り(プラス)が最大の業者口座と、支払い(マイナス)が最小の業者口座を組み合わせれば、毎日の利益を最大化できます!
やり方はこちらの記事にまとめました。
(詳細)両建てスワップの稼ぎ方
また海外FX業者はゼロカットを標準装備しているので、借金の心配はありません。
相場変動が大きい局面でも、価格方向の業者口座は利益を伸ばし、反対方向の業者口座は損失を資金内に限定できます。
実際に雇用統計で勝ったやり方は、こちらの記事を参考ください。
(参考)雇用統計の両建て手法
必要証拠金の算出方法
両建て時の必要証拠金は、取引プラットフォームで変わります。
MT4(MT5)
- 同じ数量=0(相殺)
- 違う数量=差分(買い2ロット、売り1ロット=1ロット)
MT4(MT5)は同じ数量なら、相殺されて必要証拠金はゼロです。
cTrader
- 同じ数量=片方分(買い1ロット、売り1ロット=1ロット)
- 違う数量=多い方(買い2ロット、売り1ロット=2ロット)
cTraderは株のように板画面が見れる高機能ツールです。アキシオリーやトレードビューで使えます。
(参考)cTraderに使い方
ロスカットのリスク管理
両建て(同じ通貨を同じ数量)をすれば、価格変動の影響は受けなくなります。ですがロスカットのリスクは、ゼロになりません。
ロスカットのリスク要因
- 他ポジションの含み損
- スワップポイントのマイナス
- スプレッドの急拡大(指標発表や高金利通貨ペア)
含み損や注文時のスプレッドで、証拠金維持率が下がる可能性があります。
*証拠金維持率=評価総額(残高+含み損益)÷必要証拠金×100
海外FXのロスカット相場は、証拠金維持率の20〜50%です。国内業者よりも余裕がありますが、口座資金に気を付けています。
両建てを使った節税方法
海外FXの課税対象は確定損益なので、含み損益は翌年に持ち越されます(法人は期末の含み損益も計上します)。
(参考)課税のタイミング
そのため個人は両建てをすることで、年末に損益の調整ができます。
両建ての損益調整例
- 黒字の時:損失ポジションを決済(損失を確定)
- 赤字の時:利益ポジションを決済(利益を確定)
年が明けたらもう片方のポジションを決済するか、また両建てし直します。
両建てをし直すまでの相場変動リスクと、再注文のスプレッドコスト(特に高金利通貨ペア)に注意しましょう。
海外FX業者の対応を比較
海外FX業者の両建て対応と、特徴をまとめました。業者名のリンクをタップすると、詳細説明へ移動します。
人気業者の両建て事情
- AXIORY:アキシオリー
取引に制限なし!
約定データを公開中(信用が高い) - GemForex:ゲムフォレックス
同じ口座のみ可能。
プラススワップで毎日おこづかいが貯まる - XM:エックスエム
同じ口座のみ可能。
ボーナスとキャッシュバックでお得 - Titan FX:タイタンFX
口座間も可能(ゼロカット狙いは対象外)
取引に応じてVIP待遇付き。 - Tradeview:トレードビュー
取引に制限なし!
スプレッドの狭さとスワップの高さは業界最高峰
1つのアカウントで複数口座が作れるので、スタイルに合わせて使い分けもできます。
AXIORY(アキシオリー)
AXIORY(アキシオリー)は両建てに制限がないので、口座間や別業者との取引も自由です!
アキシオリーの特徴
- ストップレベルが0(指値注文が思い通り)
- 約定力が高く、スピードも速い
- スリッページも起こりにくい
ストップレベルがなく注文もすべりにくいので、スキャルピングやEA(自動売買)にもおすすめです。
約定スピードとスリッページの統計データを公開している業者は、アキシオリーしか知りません(30社ほど見た中で)。そのためスペックへの自信と信用を感じます。
公式)口座開設フォーム
取引ツール(MT4とcTrader)によって必要証拠金が変わるので、算出方法をこちらの記事にまとめました。
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AXIORY(アキシオリー)の両建て取引と必要証拠金
AXIORY(アキシオリー)は両建てに制限がないので、禁止事項なく取引できます。同じ口座はもちろん、口座や業者間の両建ても自由です(1人10口座まで持てます)。 (スタッフのチャット回答) 両建て時の ...
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GemForex(ゲムフォレックス)
GemForex(ゲムフォレックス)は、同じ口座のみ両建て可能です。
その代わり、買いと売りのスワップポイントが両方プラスの通貨ペアがあります(ドル円など)。そのため両建てで、毎日安定して稼ぎやすいです(1ロットで年間2万円ほど)。
ゲムフォレックスの特徴
- 自動売買(EAとミラートレーダー)が無料で使い放題
- スプレッド最小(取引手数料無料)
- すべてのカードブランドで決済可能
- レバレッジは最大1,000倍(5,000倍の限定口座も!)
口座開設ボーナスで、まずは無料トレードができます。
(公式)口座開設フォーム
口座間の両建てが発覚すると、ゼロカットの対象外になります(補償額を差し引いて出金)。
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GemForex(ゲムフォレックス)の両建て禁止行為とペナルティ
GemForex(ゲムフォレックス)は、口座間の両建てが禁止されています。 両建ての禁止行為 2つの業者(または複数業者)に入金して、両建て取引する行為(同通貨ペア、相関性の高い通貨ペアも含みます) ...
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XM(エックスエム)
XM(エックスエム)は、複数口座の両建ては禁止です。取引口座・銘柄・数量が、すべて同じ取引のみ可能です。
XMのトレーダー特典
- 口座開設ボーナス(3,000円)で無料トレード
- 入金ボーナス(最高50万円)で追加資金
- キャッシュバック(ポイント還元プログラム)
登録ボーナス・入金ボーナス・キャッシュバックが、すべてそろっている業者は貴重です。まずは無料トレードから体験できます。
(公式)XMの口座開設ページ
MT4(MT5)には両建て解除という注文機能があり、スプレッドコストが半額になります!詳細はこちらにまとめました。
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XMの両建てで禁止されている行為と注文・決済方法
XM(エックスエム)は口座をまたぐ両建てが禁止されています。取引口座・銘柄・数量が、すべて同じ両建てのみ可能です。 (スタッフの回答内容) そして口座ごとに、通貨ペアを分ける必要があります。 両建ての ...
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Titan FX(タイタンFX)
Titan FX(タイタンFX)は、複数口座間の両建ても可能です。
ただし指標トレード(雇用統計など)や窓開けなど、ゼロカット狙いと判断されると補償対象外になります。
ゼロカット狙いの取引例は、こちらの記事を参考ください。
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Titan FX(タイタンFX)の両建て注意点と禁止取引
Titan FX(タイタンFX)は同じ口座はもちろん、複数口座間も両建ても可能です。 ただし口座間の取引は、悪意があると判断されるとゼロカットの対象外になります(ゼロカットは、口座残高のマイナスをゼロ ...
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タイタンFXはストップレベルが0なので、指値や逆指値の価格設定が自由です。そのためスキャルピングにもおすすめです!
そして「アクティブトレーダー専属サポート」で、取引量に応じたVIP待遇を受けられます。このサポートを受けるために、メインブローカーにしている知人も少なくありません。
(公式)口座開設フォーム
Tradeview(トレードビュー)
Tradeview(トレードビュー)は両建てが自由です。禁止事項と取引制限は特にありません。
トレードビューの特徴
- 取引プラットフォーム数No1
- スプレッドが狭い&スワップポイントが高い(業界トップクラス)
- ストップレベルが0(指値注文が思い通り)
業界最高峰のスペックなので、重宝しています。
(公式)口座開設ページ
両建てについても、制限はないですと明確に答えてくれました。
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Tradeview(トレードビュー)は両建て自由!口座間や業者間もOK
Tradeview(トレードビュー)は、両建てが自由です。禁止事項や取引制限はありません。 (スタッフの公式回答) トレードビューの口座間や、他業者口座との両建てもできます。そのためスワップポイント利 ...
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両建てが自由な海外FX会社一覧
両建てに制限がなく、自由に取引できる海外FX業者です。
両建てが自由な業者一覧
- AXIORY(アキシオリー)
禁止行為と取引制限なし - Tradeview(トレードビュー)
取引プラットフォーム数No1 - Traders Trust(TTCM)
最大1,000万円の追加資金+キャッシュバック付き - FBS
最高レバレッジ3,000倍(世界で唯一) - IFC Markets
口座資金に最大7%の利息付き - Exness(エクスネス)
レバレッジ制限なし+ロスカットなし - easyMarkets(イージーマーケッツ)
損失の取引をキャンセル可能&スリッページなし - FXGiants(FXジャイアンツ)
VPSが無料で自動売買も快適 - FXDD
昔からMT4の利用先として定番
取引が自由な理由は、広告宣伝費(差別化)だと思います。
海外FX会社の主な利益はスプレッドなので、取引が増えるほど売上も上がります。そのためゼロカットとボーナスの損失リスクを一旦抱えても、自社を使ってもらうことで利益を回収することが可能です。
両建ては国内・海外問わず、相場変動リスクのヘッジとして定番の手法です。
そのため国内業者から海外業者へ流れてきたトレーダーを、ストレスなく利用してもらうためのフックになるといえます。
まとめ
両建ては同じ銘柄を、買いと売り両方で保有することです。
どちらに動くか読みにくい相場で初動の損失を減らしたり、ポジションの含み損が膨らむリスクを限定できます。
本来は同じ口座で成り立つものなので、禁止されていても自然です。ですが両建てが自由な業者もいるので、口座間取引もできます。
特に業者間取引は便利です。
- スワップポイントの最大化
- 指標トレードのリスクヘッジ
をハイレバトレードと合わせれば、海外FXの醍醐味が広がります。